月と太陽 [作者:NATSUKI]
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作品名:月と太陽
アーティスト名:NATSUKI
私の名前の由来は
「周りにいる人まで明るく元気にする、夏の太陽のような明るく元気な人になりますように」
という願いを込めて名付けられた。
それを知った子どもの頃、明るく元気な女の子になろうと努力した。
それが母の願いだと思った。
でも上手く行かず不登校になり、家に引きこもるようになった。
こんなの母の理想の娘じゃない、と自分を責め、名前を見るたび泣いた。
自分の名前が大キライだった。
明るく元気でいなきゃいけない太陽が苦しかった。
どんなに辛くても暗い太陽は認められない。
私は太陽がないと輝けない月の方だと思った。
でもきっと私は自分の力で輝く月になりたいし、暗い太陽も本当の自分なんだ。
太陽は明るくなきゃいけないとか、月は太陽がないと輝けないとか
こうじゃなきゃって決め付けるのはもうやめた。
どれだけ時間がかかっても暗い太陽でもいいじゃない?そう胸張って言いたい。
私が私を認められるように、時間をかけて自分の力で輝く月になる。
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【制作用具】
- デジタルアート
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【制作風景】
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【プロフィール】
なっちゃんは自閉症です。
世の中の色んな事が、なっちゃんには刺激が強すぎます。
音だったり光だったり、触れる物にも敏感です。
感受性も豊かすぎて
周りの人の感情が移ってしまいます。
人がたくさんいる所が辛くて
学校に行けなくなりました。
友達もいなくなりました。
とても生きにくい世界。
ある日、外の世界が怖くなり家から出られなくなりました。
こんな辛い日々がずっと続くなら生きていたくない
何度も何度も泣きました。
そんな時、絵を描き始めました。
心のモヤモヤを頭の中のグチャグチャを
無心になってペンを動かす。
何十枚、何百枚、毎日毎日描いていました。
そして、その絵を見て気づきました。
「悪いことばかりじゃない」
「遊園地みたいだ」となっちゃんは言います。
頭の中がグチャグチャして騒がしくて、怖かったり悲しかったり、もう嫌!って思うけど
ワクワクするような楽しさもある。
うまく言葉に出来ない、心のモヤモヤや頭の中のグチャグチャを
なっちゃんは絵の中なら素直に表現できる。
なっちゃんの描く絵は、意味のないものをたくさん描いているけど、その中に楽しさがある。
「私には何もない」と言っていたなっちゃんそのもの。